アマダのデジタル戦略 IoT活用でサポート充実「V-factory」

株式会社アマダホールディングス(神奈川県伊勢原市:代表取締役社長 磯部 任)は、 IoT技術でアマダ商品をつなげることによりモノづくりに付加価値を提供する新しいサポートサービス「V-factory」を発表した。10月からのモニターを経て、 2018年1月からサービスを開始する。
 「V-factory」では、 IoT技術によって、 アマダが提供するマシン・金型・ソフトウエアが、 「V-factory Connecting Box」を通じ、 必要な情報だけを安全なセキュリティー環境下でアマダに収集・集積することが可能となる。 新たに開設するお客さまとの窓口となる「IoTサポートセンター」を通じて、 生産を止めない対応を基本サポートとし、 オプションサポートとして、 有事に備えたバックアップサポートからビッグデータの活用による生産効率の向上を実現する提案までの付加価値を提供する。

 
■「V-factory」サービス運用スケジュール
モニター試験運用時期:2017年10月
サービス開始時期:2018年1月
■「V-factory」によって実現する3つの付加価値
1.『生産を止めないサポート』
 計画通りの生産を実行するためには、 マシン本体、 周辺装置、 金型など、 これらの正常な運転が必須。 「V-factory」では、 予期せずにマシンが止まることがないよう、 また、 金型や部品のスペアが不足することがないように、 リアルタイムでコンディションを監視し事前での保守をサポートする。
2.『有事に備えたバックアップ』
 製造現場においてデータの保管管理には最大限の配慮が必要。 これらモノを製造するためのデータやプログラムに加え、 それを構築するための基となるパーツの展開図や図面を厳重なセキュリティー環境下でバックアップし保管する。
3.『生産効率の向上サポート』
 モノづくりの全体をサポートし、計画に見合った生産を実行することを現場でナビゲートしていくために、 ソフトウエアを中心としたアプリケーションの分野からもサポートを行う。
 アプリケーションを併用していくことで、 計画に対してズレが出た時の原因の究明や特定を行い、 テキスト情報でアウトプットするなど、 常に予定と実績を対比し設備を最大限に活用する。 また、 製造時の稼働状態をアマダでモニタリング・分析することにより、 コスト削減だけでなく、 高品質なモノづくりを可能にする加工方法と工程など、 さらなる生産性向上に向けた運用を提案する。
■「V-factory」を構成する4つの特長
1. IoTサポートセンター
 「V-factory」全般におけるお客さまとの窓口となる「IoTサポートセンター」を開設する。 アマダ製品に関する知識と経験を兼ね備えた同センターのスタッフが的確なサポートを行う。
2. V-factory Connecting Box
 お客さまとアマダをIoTでつなぐ、 高度な安心を実現した専用の通信機器。 OPC-UA、 MT Connectの汎用オープンインターフェイスも備えます。 富士通とのパートナーシップにより実現する。
3. ビッグデータの活用
 「V-factory Connecting Box」を通じて集積されたデータを、 常に利用な可能な状態で整理・保管し、 お客さまに情報を提供するために分析、 解析を行う仕組みを構築する。
4. ユーザーへのリアルタイムなソリューション提供
 「IoTサポートセンター」がお客さまに対してサポートしていくツールとして、 直接マシンに接続してその原因を究明するリモートサポートのほか、 最新のIoTツールを導入する。
『リモートサポート』
 マシンに思わぬトラブルが生じた時に、 リモート接続による遠隔診断や遠隔復旧を行う。 マシンに直接リモート接続し、 トラブル状況を診断し、 交換が必要な部品の特定と手配、 さらにはサービススタッフの手配を迅速に行う。 また、 緊急対応として応急的に処置してマシンを動かすことなどが可能。
『My V-factory』
 見て活用できる情報として提供するためのウェブを活用したツールで、 お客さまの生産を止めないための保守、 マシンの運用改善などを参照することができる仕組み。 また、 金型や部品の見積りや発注、 それらの履歴管理もサポートする。 今後、 重要な情報は全て「MY V-factory」を通じて情報を提供していく
『V-factory App』
 手元のスマートフォン等の携帯端末で、 マシンの状況をいつでもリアルタイムに把握することができるサービス。 それぞれのマシンの稼働時間やメンテナンスの必要性の有無など、 マシンの状態や生産の進捗を遠隔地にいても知ることができる。
参考:アマダホールディングス